2023年度当初予算案の解説
- 2023/03/15
- 22:34
3月定例会も委員会審査が終わり、いよいよ最終日の議決だけになりました。
発信が遅くなりましたが、
今定例会の最重要議案の令和5年度予算案について解説します。
市の新年度の取り組みは多岐にわたりますので、全てはお伝え出来ませんが、
私が注目する観点でお伝えできれば。
少し長いですが、読んでみてくださいね。
安曇野市がどれだけお金を手に入れて(歳入)、
それを新年度に、どのようなことに、どれだけお金を使うのか(歳出)。
それが示されているのが予算案です。
各事業ごとに歳出金額とその財源を書いた予算書がこれ。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56370.pdf
それをもう少しかみ砕いた予算案概要がこれ。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56372.pdf
さらに各施策を部署ごとにまとめた説明書もあります。
これは事業別になっているので、興味のある分野を見てみてください。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56383.pdf
この予算書を見て、
「私たちの暮らしはどうよくなっていくのか?」
「子育ては、教育は、福祉は、仕事は、環境は、どうなっていくのか?」
ということを読み解き、チェックするのが我々議員&議会の仕事です。
この予算案を22日の議会最終日に議決・承認するという過程を経て、
行政はこの予算を4月から執行していきます。
議会が反対多数で否決すれば予算執行できません。
ここまでが前振り。
ここからが本題。
令和5年度予算案の総額は約456億円。
前年令和4年度より約30億円増えていて、10年連続の400億円越えの大型予算です。
約456億円使う(支出)ということは、それだけの財源(収入)があるということ。
ではまずはこの456億円はどこから集められてくるの?という、
お金の入り(=これを歳入という)について。
●歳入
・市税(市に入る税金。個人や法人の市民税、固定資産税、軽自動車税、たばこ税など)が約117億円(25.5%)。
・国からの交付税(国に集められた税金を地方自治体に配分。)が約118億円(25.8%)。
・国や県の支出金(ある事業に対して国や県が負担や補助をする使い道がはっきりしたもの)が約66億円(14.6%)。
・市債(市の借金。将来返済)が約62億円(13.6%)。
・繰入金(基金=家庭で言う貯蓄、の取り崩し)が約18億円(4.0%)が主だったところ。
※( )の%は全体額に対する割合です。
自主財源と言われる、国に頼らない市独自のお金は主に市税。これが全体の3割を切ります。
これでは到底やっていけないので、国や県からお金を配分してもらうわけです。それが約4割。
これとは別に市債を発行しての借金、そして貯金の取り崩しで確保します。これが約2割弱。
★歳入で特に注目するのは市債が前年約38億円より24億円(62%)も増えたことです。
これは合併特例債という有利な財源が令和7年度まで利用でき、
学校の長寿命化工事やこども園の整備などのハード事業を進めようとしているためです。
特例債は費用の95%まで充当でき、さらにその返済金の70%を後に国が交付税(要は国の金)に算入します。
要は事業費用の66.5%は国の財源できるため、安曇野市独自の持ち出しが全費用の3割強で済むわけです。
学校の長寿命化などは必要なので、国の力を借りながら、市の財源を抑えるのは納得できます。
ちなみに市債62億円に対し、その借金返済に使う公債費は約59億円です。
これが安曇野市のお金の入り方です。
では次にこのお金を何に使うのか。(=歳出)
これは具体的な事業を挙げてみると、
●歳出
※★印は議会で望三郎も提案
・アウトドア拠点を整備するための基本構想策定で1500万円
市長は安曇野をアウトドアの聖地にすると言っており、
カヌーなどウォータースポーツを核とした拠点を明科に作ります。
過疎地域に指定された明科のテコ入れに力が入り、
長峰山のハンググライダーの発射台の改修や
地域活性化を支援する地域おこし協力隊も入れます。★
・三郷東部認定こども園の建設 7億7900万円
他にも三郷西部認定こども園、児童クラブなどの建設・改修
(これらが特例債を使った事業)
その他、
・黒沢洞合自然公園の拡張整備で6186万円
洞合自然公園を拡張します。
どんな公園にしていくかの検討会議を開き、議論しています。
この会議には浜ちゃんも参加してます。
ちなみに、この拡張部分というのは、太陽光パネルの開発話があった隣地の林ではありません。
・メタバース(=ネット上の仮想空間)を活用した観光プロモーション 899万円
・子ども食堂開設や運営への補助 400万円
・生活保護世帯への小中学生への学習支援 242万円
・小説「安曇野」の舞台を巡るパンフレット作成 292万円
市長は「安曇野」の大河ドラマ化の夢を見ています。
・新たな産業団地確保に向けた調査 672万円
市の産業団地はほぼいっぱいで、次の事業地を検討しています。
・外国籍市民専用の窓口開設 770万円
多文化共生に力を入れる市が、多言語対応できる相談体制を構築。
・産後ケア事業の新メニューなどの母子子育て支援 1億7千万円
出産間もない母子の心身のケアで、これまでは宿泊型だけだったが、
日帰りの通所型や自宅で受けられる訪問型を追加。
他に私が課題として追っているもの、テーマでは、
・学校とフリースクールなどの民間教育施設との連携ができるためのコーディネーターの配置
・学校給食の有機米使用がこれまでの年1回から、学期に1回の計3回に★
等があります。
以上、一部ですが予算案の説明でした。
発信が遅くなりましたが、
今定例会の最重要議案の令和5年度予算案について解説します。
市の新年度の取り組みは多岐にわたりますので、全てはお伝え出来ませんが、
私が注目する観点でお伝えできれば。
少し長いですが、読んでみてくださいね。
安曇野市がどれだけお金を手に入れて(歳入)、
それを新年度に、どのようなことに、どれだけお金を使うのか(歳出)。
それが示されているのが予算案です。
各事業ごとに歳出金額とその財源を書いた予算書がこれ。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56370.pdf
それをもう少しかみ砕いた予算案概要がこれ。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56372.pdf
さらに各施策を部署ごとにまとめた説明書もあります。
これは事業別になっているので、興味のある分野を見てみてください。
https://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/56383.pdf
この予算書を見て、
「私たちの暮らしはどうよくなっていくのか?」
「子育ては、教育は、福祉は、仕事は、環境は、どうなっていくのか?」
ということを読み解き、チェックするのが我々議員&議会の仕事です。
この予算案を22日の議会最終日に議決・承認するという過程を経て、
行政はこの予算を4月から執行していきます。
議会が反対多数で否決すれば予算執行できません。
ここまでが前振り。
ここからが本題。
令和5年度予算案の総額は約456億円。
前年令和4年度より約30億円増えていて、10年連続の400億円越えの大型予算です。
約456億円使う(支出)ということは、それだけの財源(収入)があるということ。
ではまずはこの456億円はどこから集められてくるの?という、
お金の入り(=これを歳入という)について。
●歳入
・市税(市に入る税金。個人や法人の市民税、固定資産税、軽自動車税、たばこ税など)が約117億円(25.5%)。
・国からの交付税(国に集められた税金を地方自治体に配分。)が約118億円(25.8%)。
・国や県の支出金(ある事業に対して国や県が負担や補助をする使い道がはっきりしたもの)が約66億円(14.6%)。
・市債(市の借金。将来返済)が約62億円(13.6%)。
・繰入金(基金=家庭で言う貯蓄、の取り崩し)が約18億円(4.0%)が主だったところ。
※( )の%は全体額に対する割合です。
自主財源と言われる、国に頼らない市独自のお金は主に市税。これが全体の3割を切ります。
これでは到底やっていけないので、国や県からお金を配分してもらうわけです。それが約4割。
これとは別に市債を発行しての借金、そして貯金の取り崩しで確保します。これが約2割弱。
★歳入で特に注目するのは市債が前年約38億円より24億円(62%)も増えたことです。
これは合併特例債という有利な財源が令和7年度まで利用でき、
学校の長寿命化工事やこども園の整備などのハード事業を進めようとしているためです。
特例債は費用の95%まで充当でき、さらにその返済金の70%を後に国が交付税(要は国の金)に算入します。
要は事業費用の66.5%は国の財源できるため、安曇野市独自の持ち出しが全費用の3割強で済むわけです。
学校の長寿命化などは必要なので、国の力を借りながら、市の財源を抑えるのは納得できます。
ちなみに市債62億円に対し、その借金返済に使う公債費は約59億円です。
これが安曇野市のお金の入り方です。
では次にこのお金を何に使うのか。(=歳出)
これは具体的な事業を挙げてみると、
●歳出
※★印は議会で望三郎も提案
・アウトドア拠点を整備するための基本構想策定で1500万円
市長は安曇野をアウトドアの聖地にすると言っており、
カヌーなどウォータースポーツを核とした拠点を明科に作ります。
過疎地域に指定された明科のテコ入れに力が入り、
長峰山のハンググライダーの発射台の改修や
地域活性化を支援する地域おこし協力隊も入れます。★
・三郷東部認定こども園の建設 7億7900万円
他にも三郷西部認定こども園、児童クラブなどの建設・改修
(これらが特例債を使った事業)
その他、
・黒沢洞合自然公園の拡張整備で6186万円
洞合自然公園を拡張します。
どんな公園にしていくかの検討会議を開き、議論しています。
この会議には浜ちゃんも参加してます。
ちなみに、この拡張部分というのは、太陽光パネルの開発話があった隣地の林ではありません。
・メタバース(=ネット上の仮想空間)を活用した観光プロモーション 899万円
・子ども食堂開設や運営への補助 400万円
・生活保護世帯への小中学生への学習支援 242万円
・小説「安曇野」の舞台を巡るパンフレット作成 292万円
市長は「安曇野」の大河ドラマ化の夢を見ています。
・新たな産業団地確保に向けた調査 672万円
市の産業団地はほぼいっぱいで、次の事業地を検討しています。
・外国籍市民専用の窓口開設 770万円
多文化共生に力を入れる市が、多言語対応できる相談体制を構築。
・産後ケア事業の新メニューなどの母子子育て支援 1億7千万円
出産間もない母子の心身のケアで、これまでは宿泊型だけだったが、
日帰りの通所型や自宅で受けられる訪問型を追加。
他に私が課題として追っているもの、テーマでは、
・学校とフリースクールなどの民間教育施設との連携ができるためのコーディネーターの配置
・学校給食の有機米使用がこれまでの年1回から、学期に1回の計3回に★
等があります。
以上、一部ですが予算案の説明でした。
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