洞合自然公園隣地の太陽光パネル開発は市が不認定に
- 2023/02/11
- 17:36
【黒沢洞合自然公園隣地の太陽光パネル開発、市が不認定を出しました。】
これまでもお伝えしていた、兵庫県の民間事業者による
黒沢洞合自然公園隣地の太陽光パネルの開発案件。
市が不認定の判断を出しました。
これで洞合公園の隣地における森林伐採によるパネル設置はできなくなりました。
これが認定になるようじゃ、安曇野市はもうダメだなと思ってたのと、
これは絶対不認定になると想定していたのですが、
それでも望む結果が出てよかったです。
反対運動で踏ん張ってきた地元地域のメンバー、お疲れさまでした。
また6000筆の反対署名に協力してくれた皆さんに嬉しい報告ができます。
以下、市の判断結果
特定開発事業の申請結果について(事業番号:特定3第4号)
https://www.city.azumino.nagano.jp/site/kaihatsu/10898.html
審議会議事録(案件5)
https://www.city.azumino.nagano.jp/.../attachment/56309.pdf
少し上記文書をかみ砕いて説明すると、
1、まちづくりの目標像及び基本方針に反しないものであるかどうか
土地利用条例前文にある理念
「豊かな自然環境や景観、歴史・文化を守り、暮らしやすさと産業発展の
バランスが取れた田園産業都市づくり」をまちづくりの目標像に掲げている。」
の観点からみて、これに反しないとは言えない=すなわち、反している。
本件土地周辺の有する景観、風致、文化的諸価値を犠牲にしてでも
開発をしなければならない必要性、環境の荒廃、
破壊をかえりみず開発を強行しなければならない必要性がない。
景観、風致、文化的諸価値ないしは環境の保全は、
市民が健康で文化的な生活を営む条件にかかわるものとして、
行政上最大限度に尊重されるべき。
※解説
安曇野市がこの条例で一番大切にしているのがこの理念と言えるでしょう。
後段の文章も頼もしいです。
洞合公園隣地の開発が私有地とはいえ、この理念に照らして守られたことは大きいと思います。
2、特定開発事業の認定に関する指針等に照らして、適正な開発事業であるかどうか
要件(1)営農環境や田園景観との調和が図られているか
本件開発が行われると、洞合公園およびその周辺の全体の美しさが著しく損なわれ、
それが醸し出す文化的、歴史的価値もまた大きく低減する。
田園景観との調和が図られたものであるということはできない。
要件(2)周辺住民から理解が得られていること
市民等が各種災害(水害や光害、土砂災害など)の発生を懸念する意見を述べ、
地質調査の結果や反射光のシミュレーション、
土砂災害の防止に係る具体的な方策等の具体的な資料の提示を求めていたが、
申請者による資料提示等の対応は行われていない。
開発事業者による地域住民等との適切なコミュニケーションや
配慮が十分に行われていない。
理解を得るための取り組みが不十分である。
※解説
これらの点は、意見書や公聴会などでしっかりとこちらが言及したポイントです。
我われが多方面・多角度から粘り強く意見を出したことが、
この内容につながったと言えるのではないでしょうか。
3、認定申請の手続きに係る意見書等の各内容に配慮しているか
申請者は再度の説明会の開催や具体的な資料提示、
あるいは意見等をした市民等への個別説明等の対応を
講じることなく条例手続きを進めた。
意見書等の各内容に配慮していない。
※解説
条例の認定申請手続きの中で、我々市民が意見を行く機会はいくつもありました。
その都度時間をかけて会議を持ち、追及するポイントを確認し、
最後まで我われの民意を発し続けたこと。
そしてそれに対して事業者からの一切の回答がなかったことがこの判断につながりました。
4、土地利用審議会の意見
本事業は、洞合公園を中心に形成される景観等に
多大な影響を及ぼすものであり、豊かな自然環境や
景観を守ることを謳うまちづくりの目標像等に合致した開発事業とは言えない。
また、開発予定地は隣接する土砂災害警戒区域及び同特別警戒区域が
指定された土地と比較して勾配に大きな差はなく、
樹木の伐採に伴う地盤支持力の低下や雨水による土砂災害の危険性を排除できない。
また、開発事業者と地域住民との適切なコミュニケーションや
地域に対する配慮が十分に行われたとは言えない。
指針で定める「周辺住民の理解」を得るに至っておらず、
そのための取り組みも不十分である。
以上の理由により、本事業は認定すべきではないと考える。
※解説
本件開発の是非について市長に答申する土地利用審議会
(圧力や影響を受けないようにするため審議委員や審議会は非公開)が、
このようにまっとうな判断を市長に答申してくれました。
以上、本事業の開発は止まりました。やった~~!
★まとめ
これはマイナスをゼロまで戻すというプロセスだったでしょうか。
市の土地利用条例が機能した事例とも言えます。
しかし、今回のために我われが使ったエネルギーと時間は相当なものでした。
このような地域力、住民力がなければ業者に侵食されていたかもしれません。
そんな地域力次第で開発が決まるのではなく、
今後このような住民無視の開発、森林緑地の乱開発が起こらないように、
市が3月議会に提出する太陽光条例案を認め、
この条例に魂を吹き込んでいきたいと思います。
洞合公園の様子と隣地での開発を反対した動画
これまでもお伝えしていた、兵庫県の民間事業者による
黒沢洞合自然公園隣地の太陽光パネルの開発案件。
市が不認定の判断を出しました。
これで洞合公園の隣地における森林伐採によるパネル設置はできなくなりました。
これが認定になるようじゃ、安曇野市はもうダメだなと思ってたのと、
これは絶対不認定になると想定していたのですが、
それでも望む結果が出てよかったです。
反対運動で踏ん張ってきた地元地域のメンバー、お疲れさまでした。
また6000筆の反対署名に協力してくれた皆さんに嬉しい報告ができます。
以下、市の判断結果
特定開発事業の申請結果について(事業番号:特定3第4号)
https://www.city.azumino.nagano.jp/site/kaihatsu/10898.html
審議会議事録(案件5)
https://www.city.azumino.nagano.jp/.../attachment/56309.pdf
少し上記文書をかみ砕いて説明すると、
1、まちづくりの目標像及び基本方針に反しないものであるかどうか
土地利用条例前文にある理念
「豊かな自然環境や景観、歴史・文化を守り、暮らしやすさと産業発展の
バランスが取れた田園産業都市づくり」をまちづくりの目標像に掲げている。」
の観点からみて、これに反しないとは言えない=すなわち、反している。
本件土地周辺の有する景観、風致、文化的諸価値を犠牲にしてでも
開発をしなければならない必要性、環境の荒廃、
破壊をかえりみず開発を強行しなければならない必要性がない。
景観、風致、文化的諸価値ないしは環境の保全は、
市民が健康で文化的な生活を営む条件にかかわるものとして、
行政上最大限度に尊重されるべき。
※解説
安曇野市がこの条例で一番大切にしているのがこの理念と言えるでしょう。
後段の文章も頼もしいです。
洞合公園隣地の開発が私有地とはいえ、この理念に照らして守られたことは大きいと思います。
2、特定開発事業の認定に関する指針等に照らして、適正な開発事業であるかどうか
要件(1)営農環境や田園景観との調和が図られているか
本件開発が行われると、洞合公園およびその周辺の全体の美しさが著しく損なわれ、
それが醸し出す文化的、歴史的価値もまた大きく低減する。
田園景観との調和が図られたものであるということはできない。
要件(2)周辺住民から理解が得られていること
市民等が各種災害(水害や光害、土砂災害など)の発生を懸念する意見を述べ、
地質調査の結果や反射光のシミュレーション、
土砂災害の防止に係る具体的な方策等の具体的な資料の提示を求めていたが、
申請者による資料提示等の対応は行われていない。
開発事業者による地域住民等との適切なコミュニケーションや
配慮が十分に行われていない。
理解を得るための取り組みが不十分である。
※解説
これらの点は、意見書や公聴会などでしっかりとこちらが言及したポイントです。
我われが多方面・多角度から粘り強く意見を出したことが、
この内容につながったと言えるのではないでしょうか。
3、認定申請の手続きに係る意見書等の各内容に配慮しているか
申請者は再度の説明会の開催や具体的な資料提示、
あるいは意見等をした市民等への個別説明等の対応を
講じることなく条例手続きを進めた。
意見書等の各内容に配慮していない。
※解説
条例の認定申請手続きの中で、我々市民が意見を行く機会はいくつもありました。
その都度時間をかけて会議を持ち、追及するポイントを確認し、
最後まで我われの民意を発し続けたこと。
そしてそれに対して事業者からの一切の回答がなかったことがこの判断につながりました。
4、土地利用審議会の意見
本事業は、洞合公園を中心に形成される景観等に
多大な影響を及ぼすものであり、豊かな自然環境や
景観を守ることを謳うまちづくりの目標像等に合致した開発事業とは言えない。
また、開発予定地は隣接する土砂災害警戒区域及び同特別警戒区域が
指定された土地と比較して勾配に大きな差はなく、
樹木の伐採に伴う地盤支持力の低下や雨水による土砂災害の危険性を排除できない。
また、開発事業者と地域住民との適切なコミュニケーションや
地域に対する配慮が十分に行われたとは言えない。
指針で定める「周辺住民の理解」を得るに至っておらず、
そのための取り組みも不十分である。
以上の理由により、本事業は認定すべきではないと考える。
※解説
本件開発の是非について市長に答申する土地利用審議会
(圧力や影響を受けないようにするため審議委員や審議会は非公開)が、
このようにまっとうな判断を市長に答申してくれました。
以上、本事業の開発は止まりました。やった~~!
★まとめ
これはマイナスをゼロまで戻すというプロセスだったでしょうか。
市の土地利用条例が機能した事例とも言えます。
しかし、今回のために我われが使ったエネルギーと時間は相当なものでした。
このような地域力、住民力がなければ業者に侵食されていたかもしれません。
そんな地域力次第で開発が決まるのではなく、
今後このような住民無視の開発、森林緑地の乱開発が起こらないように、
市が3月議会に提出する太陽光条例案を認め、
この条例に魂を吹き込んでいきたいと思います。
洞合公園の様子と隣地での開発を反対した動画
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