6月定例会の報告その1、陳情審査について
- 2021/06/26
- 21:16
増田望三郎です。こんばんは。
6月定例会が終わりました。
私の一般質問の動画アーカイブができましたので興味ある方はどうぞ。
動画は以下から。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/azumino/WebView/rd/speech.html?council_id=35&schedule_id=4&playlist_id=3&speaker_id=8&target_year=2021
今回の定例会では予算では特に目立ったものはありませんでしたが、
市民から出された合計7つの陳情審査がありました。
市民が議会へ要望を出す方法として、請願と陳情があります。
請願は紹介議員というのが必要ですが、陳情はそれが必要ありません。
また他の議会では請願はしっかり審査をするが、陳情は資料の配布だけというところもあるようです。
安曇野市議会は陳情も請願と同等の扱いで、まず委員会の中で審査・採決し、
その後最終日で議会全体で討論と採決をします。
では、今回の陳情のいくつかを紹介します。
まずは洞合公園の拡充を求める陳情。
担当は私も所属する福祉教育委員会。
これは「洞合公園の里山の自然を未来の子どもたちに残す会」のみなさんによるもの。
既にご存じのように公園隣地に太陽光パネル設置の事業申請が出ているのですが、
今回の陳情は、公園自体の利用充実や公園用地の拡大をもっと進めようというもの。
公園の利用や充実が明確になれば、それは間接的にパネル業者にプレッシャーも与えられるだろうと。
公園用地の拡大については、既に行政側がその方針を明確に議会答弁しており、
予算もつけられているものでした。
なので、議会としてはこの陳情はサッサと採択して、
具体的な計画づくりの段に進むべきものなのです。
しかし、行政は予算付けをしているが、具体的な計画案は無し。
また議会側も、予算付けされていることへの認識が薄いため、もっと検討すべきだ、
と言って今回は継続審査(※)になりました。
※継続審査とは採決を次回の定例会に伸ばし、その間もっと調査研究をしようというもの。
私は行政へ「予算付けしていることなのに、何も計画が無いのはおかしい」とツッコミ、
さらにと委員会の議員には、「予算が既につけられているものなので、
採択すべきものだ。」と発言しましたが、
会派の事前の打ち合わせで継続審査にする方針が出ていたようで、
それは覆りませんでした。
陳情者は
「陳情審査の中で継続にしようと考えが至るなら分かるが、
なぜ私たちの話を聴く前から継続にしよう、なんて決められるの?」
と憤っていました。
本当にその通りです。残念でなりません。
それでも行政は「具体的な活用方法の検討を始める」
という方針を示したので、陳情の意義はあったと思います。

2021年6月22日付信濃毎日新聞記事

2021年6月22日付中日新聞記事
次に、堀金給食センターの陳情。
これは堀金の保護者のみなさんが中心になって提出。
堀金給食センター(堀金小学校内にある、いわゆる自校給食的なところ)を廃止して、
他の3つのセンターに統合しようとする市の方針に対して、センターを残してほしいという内容。
これは2度目の継続審査に。
私は地産地消や地域農家との連携など、独自の給食文化がある堀金センターは、
今後の学校給食のひな型になると考え、統合には反対の立場です。
委員会審査前のタイミングで、陳情者からは議会基本条例に基づいて、
この件について意見交換会をしたいという申し入れが議会にありました。
条例に基づいた申し入れなので、議会が断る理由は無いのですが、
これをサクッと受けてこなかったのがこれまでの議会。
今回の申し入れもどうなるのか。
今回の陳情も2度目の継続になったのですが、私は継続審査にしたわけだし、
更なる調査研究を行い、知見を深めて3回目の審議に臨む必要がある。
そのため、今回の陳情者からの意見交換会をやるように、
福祉教育委員会としても議長に申し入れようと発言しました。
・・・が、それに明確な賛成をしたのは共産党の猪狩議員だけでした。
ある議員は、「もう十分に聞いた。これ以上聴く必要はない。」なんて発言をする始末。
市民がもっと議会に伝えたいことがあるから、議会との意見交換会をしたいと出してきているのに・・・。
マスコミに注目されたのは、外国人基本法策定を求める意見書の国への提出を求める陳情。
議会全員賛成で採択。
こういった意見書を地方議会から国へ意見する例は初めてのケースのようで、
信濃毎日新聞が安曇野市議会を取り上げてくれました。
ただし、安曇野市が多文化共生(外国由来の方たちとも共に生きていこう)の先進地なのか、
と言えば、消してそうではなく、多文化共生推進計画もなかなか作ら無い状況。
しっかりとした知見を持った議員・議会がこの意見を出したわけではないのです。
なので、この注目をキッカケに今後議会も多文化共生のテーマを研究していかなければなりません。
三郷児童クラブの児童受け入れ態勢の充実を求める陳情は全員賛成で採択。
陳情者の相談に乗ってきた経緯もあるのですが、
ママさんたちは自分たちの行動に手ごたえを感じたようです。
市バスを走らせようという陳情は継続審査に、
ワクチン接種の安全性確保を求める陳情は不採択になりました。
以上、今定例会に提出されていた主な陳情審査の報告でした。
6月定例会が終わりました。
私の一般質問の動画アーカイブができましたので興味ある方はどうぞ。
動画は以下から。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/azumino/WebView/rd/speech.html?council_id=35&schedule_id=4&playlist_id=3&speaker_id=8&target_year=2021
今回の定例会では予算では特に目立ったものはありませんでしたが、
市民から出された合計7つの陳情審査がありました。
市民が議会へ要望を出す方法として、請願と陳情があります。
請願は紹介議員というのが必要ですが、陳情はそれが必要ありません。
また他の議会では請願はしっかり審査をするが、陳情は資料の配布だけというところもあるようです。
安曇野市議会は陳情も請願と同等の扱いで、まず委員会の中で審査・採決し、
その後最終日で議会全体で討論と採決をします。
では、今回の陳情のいくつかを紹介します。
まずは洞合公園の拡充を求める陳情。
担当は私も所属する福祉教育委員会。
これは「洞合公園の里山の自然を未来の子どもたちに残す会」のみなさんによるもの。
既にご存じのように公園隣地に太陽光パネル設置の事業申請が出ているのですが、
今回の陳情は、公園自体の利用充実や公園用地の拡大をもっと進めようというもの。
公園の利用や充実が明確になれば、それは間接的にパネル業者にプレッシャーも与えられるだろうと。
公園用地の拡大については、既に行政側がその方針を明確に議会答弁しており、
予算もつけられているものでした。
なので、議会としてはこの陳情はサッサと採択して、
具体的な計画づくりの段に進むべきものなのです。
しかし、行政は予算付けをしているが、具体的な計画案は無し。
また議会側も、予算付けされていることへの認識が薄いため、もっと検討すべきだ、
と言って今回は継続審査(※)になりました。
※継続審査とは採決を次回の定例会に伸ばし、その間もっと調査研究をしようというもの。
私は行政へ「予算付けしていることなのに、何も計画が無いのはおかしい」とツッコミ、
さらにと委員会の議員には、「予算が既につけられているものなので、
採択すべきものだ。」と発言しましたが、
会派の事前の打ち合わせで継続審査にする方針が出ていたようで、
それは覆りませんでした。
陳情者は
「陳情審査の中で継続にしようと考えが至るなら分かるが、
なぜ私たちの話を聴く前から継続にしよう、なんて決められるの?」
と憤っていました。
本当にその通りです。残念でなりません。
それでも行政は「具体的な活用方法の検討を始める」
という方針を示したので、陳情の意義はあったと思います。

2021年6月22日付信濃毎日新聞記事

2021年6月22日付中日新聞記事
次に、堀金給食センターの陳情。
これは堀金の保護者のみなさんが中心になって提出。
堀金給食センター(堀金小学校内にある、いわゆる自校給食的なところ)を廃止して、
他の3つのセンターに統合しようとする市の方針に対して、センターを残してほしいという内容。
これは2度目の継続審査に。
私は地産地消や地域農家との連携など、独自の給食文化がある堀金センターは、
今後の学校給食のひな型になると考え、統合には反対の立場です。
委員会審査前のタイミングで、陳情者からは議会基本条例に基づいて、
この件について意見交換会をしたいという申し入れが議会にありました。
条例に基づいた申し入れなので、議会が断る理由は無いのですが、
これをサクッと受けてこなかったのがこれまでの議会。
今回の申し入れもどうなるのか。
今回の陳情も2度目の継続になったのですが、私は継続審査にしたわけだし、
更なる調査研究を行い、知見を深めて3回目の審議に臨む必要がある。
そのため、今回の陳情者からの意見交換会をやるように、
福祉教育委員会としても議長に申し入れようと発言しました。
・・・が、それに明確な賛成をしたのは共産党の猪狩議員だけでした。
ある議員は、「もう十分に聞いた。これ以上聴く必要はない。」なんて発言をする始末。
市民がもっと議会に伝えたいことがあるから、議会との意見交換会をしたいと出してきているのに・・・。
マスコミに注目されたのは、外国人基本法策定を求める意見書の国への提出を求める陳情。
議会全員賛成で採択。
こういった意見書を地方議会から国へ意見する例は初めてのケースのようで、
信濃毎日新聞が安曇野市議会を取り上げてくれました。
ただし、安曇野市が多文化共生(外国由来の方たちとも共に生きていこう)の先進地なのか、
と言えば、消してそうではなく、多文化共生推進計画もなかなか作ら無い状況。
しっかりとした知見を持った議員・議会がこの意見を出したわけではないのです。
なので、この注目をキッカケに今後議会も多文化共生のテーマを研究していかなければなりません。
三郷児童クラブの児童受け入れ態勢の充実を求める陳情は全員賛成で採択。
陳情者の相談に乗ってきた経緯もあるのですが、
ママさんたちは自分たちの行動に手ごたえを感じたようです。
市バスを走らせようという陳情は継続審査に、
ワクチン接種の安全性確保を求める陳情は不採択になりました。
以上、今定例会に提出されていた主な陳情審査の報告でした。
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