2019年度当初予算案の解説
- 2019/02/28
- 23:44
現在、3月20日まで続く定例会の最中です。
今回の定例会では、平成31年度の予算案が最重要の議案になります。
安曇野市がどれだけお金を手に入れて(歳入)、
それを新年度にどのようなことにどれだけお金を使うのか(歳出)。
そのことで私たちの暮らしがどうよくなっていくのか?
子育ては、介護は、教育は、仕事は、環境は、どうなっていくのか?
そんな様々な市の取り組みを示しているのが予算案です。
この予算案を議会が承認するという過程を経て、
行政はこの予算を4月から執行していきます。
議会が反対すれば予算執行できません。
安曇野市一般会計予算案の概要はこちらから
http://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/33426.pdf
さてここから解説。
平成31年度予算の総額は約411億円。
昨年30年度より約9億円増えていて、6年連続で400億円越えの大型予算です。
約411億円使う(支出)ということは、それだけの財源(収入)があるということ。
ではこの411億円はどこから集められてくるの?
という、お金の入りについて。(=歳入と言います)
●歳入
・市税(市に直接収められる税金。我々個人や法人の市民税、固定資産税、軽自動車税、たばこ税など)が約117億(28.5%)。
・国からの交付税(国に集められた税金を地方自治体に配分。)が約102億円(24.8%)。
・国や県の支出金(ある事業に対して国や県が負担や補助をしてくれる使い道のはっきりしたもの)が約64億(15.5%)。
・市債(市の借金で将来にわたって返していく)が約56億(13.6%)。
・繰入金(基金=家庭で言えば貯蓄の取り崩し)が約19億円(4.6%)が主だったところ。
・その他で約53億円(13.0%)
※( )の%は全体に対する割合です。
自主財源と言われる国に頼らない市独自のお金は主に市税。これが3割を切ります。
これでは到底やっていけないので、国や県からお金を配分してもらっているわけです。それが約4割。
これとは別に市債を発行しての借金、そして貯金の取り崩しで確保します。約2割弱。
これが安曇野市のお金の入り方です。
去年も書きましたが、
国からの交付金をもらっていない自治体って全国にあるんですよ。少ないけど。
原発のある六ヶ所村とかトヨタのある豊田市とか。長野県なら軽井沢町。
国に頼らなくても自分たちでやっていけるという自治体です。
※正確に言うと、原発やトヨタに頼ってるんだけどね。
安曇野市は頼らないとやっていけない自治体ってことです。
では次にこのお金を何に使うのか。(=歳出)
主だったところを挙げてみると、
●歳出
まずハード事業(施設を作ったり改修する建設事業や土木事業)
・小学校の冷房設備整備事業 約9億3600万円
昨年の猛暑を受けて、全ての市内小学校の普通教室にエアコンが設置されます。
尚、認定こども園は昼寝をする遊戯室にエアコンを設置(7488万円)
また、中学校の冷房設備は今年は工事設計(1200万円)で、設置は2020年度になります。
・南部公園の総合体育館建設関連 約7億2300万円
建設費用38億円の費用は負担大で、僕は一貫して建設反対の立場です。
新年度は実施設計といよいよ建設工事が始まります。
上限38億円と言っていましたが、消費税値上げによりさらに6500万円増になります。
完成は2021年10月予定。
・穂高クリーンセンターの新ごみ焼却施設整備への負担金 14億1300万円
これは安曇野市と周辺町村とで作る穂高広域施設組合の施設ですが、
参加自治体が使用分に応じて負担金を出します。総建設費用約100億円
市の一般家庭ごみがここで焼却されます。
・あづみ野産業団地の拡張 約3100万円
現在市の産業団地は全て埋まっています。
アルプス大橋そばの産業団地を拡張し、起業を呼び込もうというもの。
などなどです。
建設事業費は全部で約48億。昨年より4億円減です。
次にソフト事業。(千円未満は切り捨て)
・自転車活用推進事業 417万円
これは宮澤市長の2年前の選挙の際の公約でもありました。
自転車による健康づくりの実証実験やサイクリングコースを設定して、
自転車を活用したまちづくりに向けて、まず市民への機運を高めます。
・プレミアム付き商品券事業 4592万円
10月の消費税率アップが影響する低所得者・子育て世代(0~2歳児のいる世帯)を対象に、
25000円分の商品券を20000円で販売。
3歳未満児のいるママさん、ゲットしてください!
・観光振興ビジョンの見直し・地域おこし協力隊の活用 329万円
昨年9月の一般質問で市の観光計画の見直しをすべきだという提案をしましたが、
それがされるようです。観光振興の人材として地域おこし協力隊も募集しています。
・テレワークセンター整備 1095万円
テレワークとはICTを活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。
フルタイムで働けない子育てママさん等に向けて就労の場を提供します。
この事業、私は注目していて、テレワークだけでなく、ゆくゆくはコワーキングスペースだったり、
新たな創業が生まれるような場になっていけばいいなと思っています。
・産婦健康診査 643万円
産後2週間と1か月のママの心身の状態を把握する健康診査を行い、
産後うつの早期発見と支援を。
・セカンドブック 89万円
4か月児にファーストブックを送っているが、2歳児健診日に絵本を1冊送る。
などなど。
以上、予算案に関するものでした。

行政側からの予算説明を2日間にわたって受け、その説明も手がかかりにして、
市の方向性がどこへ向かおうとしているのかを、
議員としてしっかりとあぶり出していかなければなりません。
予算書などの資料に向き合っています。
その他にも今定例会の議案として、
水道料金を市内全域で統一するための条例改正案や
穂高プールの指定管理者の期間を2021年9月末までとし、
それをもって廃止とする議案が出ています。
穂高プールについても、もうひと議論あるかどうか。
また現在安曇野市では地域おこし協力隊を募集しています。
信州型自然保育の実践、地域コミュニティー支援、ブランド構築で計4名の募集です。
こちらも安曇野に移住するキッカケとしてチャレンジできます。
http://www.city.azumino.nagano.jp/site/sumou/27839.html
また一般質問は3月4,5,6日の3日間で、
私の登場は5日(火)の午前10時40分頃からです。
こちらも傍聴に来てもらえると嬉しいです。
今回の定例会では、平成31年度の予算案が最重要の議案になります。
安曇野市がどれだけお金を手に入れて(歳入)、
それを新年度にどのようなことにどれだけお金を使うのか(歳出)。
そのことで私たちの暮らしがどうよくなっていくのか?
子育ては、介護は、教育は、仕事は、環境は、どうなっていくのか?
そんな様々な市の取り組みを示しているのが予算案です。
この予算案を議会が承認するという過程を経て、
行政はこの予算を4月から執行していきます。
議会が反対すれば予算執行できません。
安曇野市一般会計予算案の概要はこちらから
http://www.city.azumino.nagano.jp/uploaded/attachment/33426.pdf
さてここから解説。
平成31年度予算の総額は約411億円。
昨年30年度より約9億円増えていて、6年連続で400億円越えの大型予算です。
約411億円使う(支出)ということは、それだけの財源(収入)があるということ。
ではこの411億円はどこから集められてくるの?
という、お金の入りについて。(=歳入と言います)
●歳入
・市税(市に直接収められる税金。我々個人や法人の市民税、固定資産税、軽自動車税、たばこ税など)が約117億(28.5%)。
・国からの交付税(国に集められた税金を地方自治体に配分。)が約102億円(24.8%)。
・国や県の支出金(ある事業に対して国や県が負担や補助をしてくれる使い道のはっきりしたもの)が約64億(15.5%)。
・市債(市の借金で将来にわたって返していく)が約56億(13.6%)。
・繰入金(基金=家庭で言えば貯蓄の取り崩し)が約19億円(4.6%)が主だったところ。
・その他で約53億円(13.0%)
※( )の%は全体に対する割合です。
自主財源と言われる国に頼らない市独自のお金は主に市税。これが3割を切ります。
これでは到底やっていけないので、国や県からお金を配分してもらっているわけです。それが約4割。
これとは別に市債を発行しての借金、そして貯金の取り崩しで確保します。約2割弱。
これが安曇野市のお金の入り方です。
去年も書きましたが、
国からの交付金をもらっていない自治体って全国にあるんですよ。少ないけど。
原発のある六ヶ所村とかトヨタのある豊田市とか。長野県なら軽井沢町。
国に頼らなくても自分たちでやっていけるという自治体です。
※正確に言うと、原発やトヨタに頼ってるんだけどね。
安曇野市は頼らないとやっていけない自治体ってことです。
では次にこのお金を何に使うのか。(=歳出)
主だったところを挙げてみると、
●歳出
まずハード事業(施設を作ったり改修する建設事業や土木事業)
・小学校の冷房設備整備事業 約9億3600万円
昨年の猛暑を受けて、全ての市内小学校の普通教室にエアコンが設置されます。
尚、認定こども園は昼寝をする遊戯室にエアコンを設置(7488万円)
また、中学校の冷房設備は今年は工事設計(1200万円)で、設置は2020年度になります。
・南部公園の総合体育館建設関連 約7億2300万円
建設費用38億円の費用は負担大で、僕は一貫して建設反対の立場です。
新年度は実施設計といよいよ建設工事が始まります。
上限38億円と言っていましたが、消費税値上げによりさらに6500万円増になります。
完成は2021年10月予定。
・穂高クリーンセンターの新ごみ焼却施設整備への負担金 14億1300万円
これは安曇野市と周辺町村とで作る穂高広域施設組合の施設ですが、
参加自治体が使用分に応じて負担金を出します。総建設費用約100億円
市の一般家庭ごみがここで焼却されます。
・あづみ野産業団地の拡張 約3100万円
現在市の産業団地は全て埋まっています。
アルプス大橋そばの産業団地を拡張し、起業を呼び込もうというもの。
などなどです。
建設事業費は全部で約48億。昨年より4億円減です。
次にソフト事業。(千円未満は切り捨て)
・自転車活用推進事業 417万円
これは宮澤市長の2年前の選挙の際の公約でもありました。
自転車による健康づくりの実証実験やサイクリングコースを設定して、
自転車を活用したまちづくりに向けて、まず市民への機運を高めます。
・プレミアム付き商品券事業 4592万円
10月の消費税率アップが影響する低所得者・子育て世代(0~2歳児のいる世帯)を対象に、
25000円分の商品券を20000円で販売。
3歳未満児のいるママさん、ゲットしてください!
・観光振興ビジョンの見直し・地域おこし協力隊の活用 329万円
昨年9月の一般質問で市の観光計画の見直しをすべきだという提案をしましたが、
それがされるようです。観光振興の人材として地域おこし協力隊も募集しています。
・テレワークセンター整備 1095万円
テレワークとはICTを活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。
フルタイムで働けない子育てママさん等に向けて就労の場を提供します。
この事業、私は注目していて、テレワークだけでなく、ゆくゆくはコワーキングスペースだったり、
新たな創業が生まれるような場になっていけばいいなと思っています。
・産婦健康診査 643万円
産後2週間と1か月のママの心身の状態を把握する健康診査を行い、
産後うつの早期発見と支援を。
・セカンドブック 89万円
4か月児にファーストブックを送っているが、2歳児健診日に絵本を1冊送る。
などなど。
以上、予算案に関するものでした。

行政側からの予算説明を2日間にわたって受け、その説明も手がかかりにして、
市の方向性がどこへ向かおうとしているのかを、
議員としてしっかりとあぶり出していかなければなりません。
予算書などの資料に向き合っています。
その他にも今定例会の議案として、
水道料金を市内全域で統一するための条例改正案や
穂高プールの指定管理者の期間を2021年9月末までとし、
それをもって廃止とする議案が出ています。
穂高プールについても、もうひと議論あるかどうか。
また現在安曇野市では地域おこし協力隊を募集しています。
信州型自然保育の実践、地域コミュニティー支援、ブランド構築で計4名の募集です。
こちらも安曇野に移住するキッカケとしてチャレンジできます。
http://www.city.azumino.nagano.jp/site/sumou/27839.html
また一般質問は3月4,5,6日の3日間で、
私の登場は5日(火)の午前10時40分頃からです。
こちらも傍聴に来てもらえると嬉しいです。
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