★６月定例会最終日の安保法制関連法案に対する意見書の議論・後編

6月定例会が終わりちょうど一週間です。

今議会から一般質問と本会議が録画で見られるようになりました。
http://smart.discussvision.net/smart/tenant/azumino/WebView/list.html
※僕の一般質問は6月15日付のところにあります。

さて先に発信した安保法制の意見書提出について、顛末を書きます。

安曇野市議会では国に対して何らかの意見を上げようというもの。
当初から議員が提出していた以下の２つの意見書。

１つは私も賛成者になった「法案の撤回」を求めるもの。
もう１つは「徹底審議」を求めるもの。

私はどちらの意見書にも賛成しましたが、
どちらも「法案は憲法違反である」という内容が明記されていたため、
多数会派・公明党会派の方たちに反対され不採択となりました。
（多数会派は自民党党籍を持つ方が多いのです。）

問題はここから。

２つの意見書案が不採択となった直後、
「動議！」と多数会派の竹内秀太郎議員から出され、
新たに「慎重審議」を求める意見書が提出されました。

※動議とは分りやすく言えば、「ちょっとまった～～。俺に提案がある！」ということ。
　議会で認められている権利です。

動議で出された意見書は、先に不採択となった「徹底審議」の意見書から、
憲法違反とする部分の文言を削ったもので、あとは全く同じ。パクリ。

国会では、または国民の間でも、今回の安保法制の議論のキモは、
「集団的自衛権の行使を容認するこれら法律が憲法違反であるかどうか」
であり、その部分を削っておいて何を慎重審議せよというのでしょう？

私は、安曇野市議会としても何らかの意見書を提出しておかないと、
という議会の体面と形式にのみこだわった実質のない意見書だと思ったので反対しました。
結果は22対２で採択に。ちなみに反対のもう1人小林純子議員。

私は賛成と反対の意見を問う討論の中で、上記理由を述べて反対表明しました。

動議提案者の竹内議員は、
「まさに（憲法違反かどうかの）その議論をしてもらうのだ。」との意見。

また松枝議員は、

　国会の議論に対して、役割の違う地方議会が、『憲法違反である。』という
　決めつけた内容での意見書を出すのは立場を超えている。
　我々が出す意見書と言うのは賛否については踏み込まず、
　あくまでしっかりと議論をしてほしいという慎重審議の意見書であるべきだ。

と言う趣旨の意見でした。

う～ん。
僕は自分がこの法案に対して反対者だからなのか、
賛否について踏み込まなずに、慎重審議をしろ、というのは実質がない意見書のように思えるのです。

またこの意見書に賛成する議員の方たちも、多くは法案には賛成の方々。
なのに、そのことを明確に主張せずに、オブラートに包んだような意見書を出すことについても、
自分の主義主張を曖昧にしたままで、それでも意見書提出と言う体面を取り繕っているように映りました。


翌日の信毎紙面では、「(安保法制関連法案に）地方議会から意見続々」と言うような見出し。
これは地方議会が地方から声を挙げ、さも役割を果たしているという印象です。

ところがよくよく見てみると、いずれの市も憲法違反とした内容の意見書は不採択されています。
代わりに賛否を踏み込まない、なる～い（信州弁で、ゆる～い、曖昧なと言った意味）意見書が採択されています。
安曇野市議会と同じようなことが他市議会でも起こっているのでしょうか。


みなさんはどう思いますか？

以下の観点から意見を聞かせてください。

１、地方議会が国会に提出する意見書は、事の賛否に踏み込んだ意見書であるべきだ。

２、地方議会が国会に提出する意見書は、事の賛否に踏み込んだものであるべきだが、
　　実際議員もそれぞれなので、賛否をまとめ上げるのは難しい。
　　意見書を出さないよりは、賛否に踏み込まなくても慎重審議をしろ、という意見書を出すべき。

３、地方議会が国会に提出する意見書は、事の賛否に踏み込んだものであるべきではない。


毎回のように定例会最終日に多数会派によって繰り返されるこのパターン。
本当に辟易してしまいます。

これは私の議員感覚がバランスがとれていないのでしょうか？